若柳地織×二階堂製麺所

麺のある暮らし

糸が切れそうな状態など、目と手の感触で、織りの異変を判断

夏の食卓をより楽しもう

滑らかな肌触りと優しい風合い。軽やかさを感じさせる一方で、織り込まれた生糸が、しっかりと重なり合うことで生まれる強さを感じさせてくれる。それが若柳地織。特徴は、木綿が持つ柔らかさを生かすために、紡績機から紡ぎ出した糸をより合わせない「単糸」を使うこと。朱色や紺色など独自に染めた七種の色目で柄を作り、機械で織上げられていく生地は、モダンな文様が印象的。

二階堂製麺所では、より食卓を楽しむアイテムとして若柳地織さんとコラボし、オリジナル商品を製作。多様な風合いを見せる六種類の柄の布地を組み合わせることで、今までにはないモダンな風合いに斬新さが加わった製麺所オリジナルのランチョンマットに仕上げました。手間ひまのかかった職人の技術が光る二階堂製麺所でしか手に入らない貴重な一品です。コースターと合わせると食卓に楽しさが広がります。表はおしゃれに、裏はシックに、リバーシブルで使えるのも魅力の一つ。食卓に彩りを添
えるひと品です。

一世紀以上働く機械に 織師千葉孝順氏の手仕事

若柳地織の歴史は、明治末期まで遡ります。当時、県北で呉服屋の番頭をしていた千葉孝治氏が、絹よりも手頃な木綿に着目して、手織りによる綿織物の生産を行ったのが始まりです。かつて県内に十三軒あった綿織物業者は、化学繊維や安価な外国産綿製品に押され、次々と廃業。現在は三代目となる千葉孝順さんの千葉孝機業場を残すのみとなりました。しかも千葉さんの機業場では、今から百年以上前の一九一五年に導入された豊田式鉄製小幅動力織機(Y式)が現役で稼働しています。この織機、現在のトヨタグループの創始者である豊田佐吉扇が、肌着やガーゼを織るために考案した、今となってはとても貴重なもの。
「現在の織機よりも縦糸を緩くして、低速織りができるこの織機でなければ、若柳地織独特の肌触りと風合いは生み出せません」と千葉さんは話します。
糸を染めるところから始め、丁寧な手仕事を重ねていく若柳地織。百年以上前の機械が、徐々に織り上げていく生地の上には、常に千葉さんの職人の手が添えられています。「糸の重なり具合を確かめているだけ」とは言いながらも、その触れ方はまるで生地を愛でるようにやさしく添えられていました。

 

 

若柳地織3 代目 織師 千葉孝順さん


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